さっきさ、ビートたけしのTVタックルなんぞをながら見してたんだけど、世は格差社会がドンドン拡大しているそうな。
教育格差・労働格差・・・etc、色々な格差が原因でビンボーが生まれていると。
まあ、ここ最近の日本の閉塞感の原因のひとつなのは間違いないでしょうな。


実際俺自身が派遣労働者という底辺（と言われる）環境ですからな。
そら言いたいこともありますよ。
ただ共産党のおっさんが言っていたような「正社員を増やしていかないと」って考え方はちょっと違うなあと思ったりする。

もう終身雇用制度は崩壊しているわけでさ。
本当に正社員は安定しているのかと問われれば疑問符が付く。
安心・安定こそが労働者に幸せを与えるというわけでもない。
そこら辺は共産党は古い考えのままなんだなと思う。
だからといって非正規雇用が今の状態のまま拡大するのもどうかと思うけどね。
今度行われる派遣法改正も会社には都合が良いけど、実際の派遣労働者にはデメリットが更に増えていくだけだけだから。

結局正社員と非正規の格差の大本の原因は「正社員にあらずば人に在らず」的な風潮がまかり通っているからなんだと思うな。
まずそこを変えていく努力をしないと。


こう書くと随分大変そうだなって感じる人もいるだろうけど、意外と単純だったりするんだけどね。
それは「非正規雇用者の労働賃金を上げる」って事だけ。

ぶっちゃけ非正規は先の保障もされていないんだから、その分高賃金で雇わないと。
それによって会社側に「正社員で雇うのが得か、非正規で雇うのが得か」って選択肢が出てくる。
今現在は「正社員で雇うより非正規の方が得」しかないから派遣とか雇うわけでさ。
派遣は一生派遣だって良いんだよ。
労働者にそういう選択肢があったって良い。
ただその選択に見合った賃金を貰えれば不満なんて無いわけで。
今の派遣は「低賃金で雇える便利な労働力」でしかないからね。
その時点で格差なんか広がるばかりだ。
正社員のみ厚遇してるんだから必然的にそうなる。


「そんな高賃金で雇えるなら最初から派遣使わんわｗ」って意見もあるけど、まさにそれもごもっとも。
いきなり高賃金にできるわけもなく、それによって会社が潰れたら本末転倒だ。

んじゃどうするか。


一番簡単なのは「派遣会社の労働者への搾取を減らす」。
フルタイムのアルバイトやパートに関しては「最低保障賃金を大幅に上げる」。

これだけでかなり状況は変わるはずだよ。
政府がこの2点に取り組むだけで大きく変わってくるはず。


多分派遣社員とかを実際にやっている人って結構知らない人多いんだよね。
派遣会社が尋常じゃない額を搾取している事に。
ぶっちゃけ派遣先の会社なんかはそれなりの金額を出してたりするの。
それが労働者にまで渡っていなかったりするのが現状。
そうして結果的に労働者が困窮したりする。
実際派遣の人の話聞くとギリギリでやっている人多いからね。
「大型連休が怖い」って言う人もかなりいるし。（大型連休中はただ休むだけでお金が何も入ってこないから）

俺の例なんかで言うと派遣会社は日給の4割ほど天引きしているね。
そして残った日給の中から保険や年金・介護保険などの社会保険を正社員と違い全負担させるわけで。
実際手元に残るのは日給の5割弱って感じだ。
これじゃ生活もギリギリになるのは当然ですな。

因みに日本の派遣会社は大体同じ感じだね。
談合でもしてるんじゃないかって位に3～4割搾取するのが当然となっている。
アメリカとかは派遣労働者からの天引きを規制しているんだけど、日本の場合は野放しだ。
派遣会社が政治家に献金しているせいなのかね。
国会でもこの問題は全く議題にのらないっすな。


基本的に非正規雇用者は賃金や労働環境に関して意見や交渉はできなかったりする。
それは立場が弱いってのもあるし労働組合を組織しづらいって状況もあるけどさ。
そんな非正規雇用者を守るには、国がキチンと規制をして生存権を守ってあげないといけないのは当然だと思うんだがな。
どうにもそういう話を誰もしないのが不思議でしょうがない。
「非正規＝弱者」って形になっているのは国が作り出しているだけなのにね。



さて、この最低限の提案をいつ政治家は取り上げるんでしょうな。
逆にコレをしていかない限り、非正規と正規の格差問題なんか一生解決しないと思いますよ。