初めてサイン会なるものへ行ったお話し。

行ったこと自体数回しかないのだが、初めてはもう5年以上前じゃなかろうか。

当時の俺はAV女優のサイン会なるものへ行く人種を、AVｦﾀｸの変な人が集う一生縁のない人達等と考えていたと思う。
まあ、今考えるとｦﾀ丸出しの容姿を持っている俺が、どの面下げてそんなこと言えるのかって話しなんだがなｗ

しかしそんな俺も大ファンな女優さんができ、どうしてもサイン会なるものに行きたくなってしまったのだ。


そこでAVｦﾀの友人などに色々聞いてみると色々知らなかった事を教えてもらったのね。

・ただ行っただけでサインや握手をしてもらえるような甘いイベントは滅多に無い
・作品を買うことでサインや握手・ポラ撮影などの特典が与えられる
・作品を複数買うことで特典のランクアップがある

なんだか金の掛かりそうなこったな。
どんなにファンでもまずは金が重要なわけなのだね。

そして女優さんにプレゼントとかする場合のことも教えてもらう。

・プレゼントを渡すのはイベント参加者全員がしているわけではない
・プレゼントと一緒に手紙なんかも渡すのもOK
・気持ちの物なので女優さんが引くような高額のものは控える
・生ものや日持ちのしないものはなるべく控える
・手作り料理品なんてもってのほか
・お菓子や甘いものを持ってくる人が多い

う～ん奥が深い。
つーか確かにお菓子とか甘いものは女性に喜ばれそうだ。

そこで自分パッと閃きましたよ。5秒で閃いた。
他の人が甘いものを持っていくなら俺はあえて逆を行ってやろうと。


ここはスルメで勝負だな


サイン会当日、早速まずはスーパーへと向かう俺。
そして以下のものを購入。

スルメ
携帯用ミニ醤油
携帯用ミニマヨネーズ
七味
スルメ以外を入れておくポーチ

コレは完璧だろ。
ちゃんといつでも何処でも食べられるように、スルメにつけるモノの方にも気を配るなんて流石俺。
更に小粋なポーチ付きなんて俺は確実に女優さんに惚れられるな。
もう完全に自分のアイディアに酔いしれています。

しかしここからが地獄だった。

まずが購入した物から値札を取り、深呼吸した後にある場所へ。


そうサービスカウンターへ。



す、すいましぇん！

ラッピングお願いします！！（超赤面）



恥ずかしい。
物凄く恥ずかしいのスルメにラッピングしてもらうのって。
もうね鏡で確認しなくてもわかるくらい顔真っ赤。

女性店員も貴様は中国人の店員かってくらいの無表情で受け取り「有料になりますけど宜しいいですか？」とか言ってきやがる。
誰もスルメを無料でラッピングしてもらおうなんか思っちゃいねえよ。

そしてラッピングを待つ間がなげえ。
ちょっとどう包装しようかって悩みながらやっているのが見えるのが余計辛い。
背中から妙に冷たい汗が出まくって止まらないです。

それから10分ほどしてやっとラッピング終了。
ありがとうございますと言いつつも顔を伏せ急いでスルメを奪う俺。
そしてすぐにきびすを返し一切振り返らずにスーパーを出たさ。
まさに最大の難所だった。
想像以上に恥ずかしかった。マックでスマイル0円を頼むより恥ずかしいと思う。


その後、無事サイン会場前に到着し、一緒に行く事を約束したヲタ友人を待つことにする。
当然だ、俺が一人で初めてのサイン会なんか行けるはずがない。

待っている間、ボーと人間観察していたのだが明らかにヲタっぽそうな軍団などがチラホラ。
なんか上下デニムで固めた軍団なんかもいたりするの。
物凄く心細い。トワイライトゾーンに迷い込んだ気分だ。

暫くして友人が到着するやいなや半べそで「デニムだらけの人がいたよぉ～。こわいよぉ～」と泣き言を言ってみたりする。
友人には大して相手にされず会場内へ行く事に。

そんで中に入り作品を購入しサイン会に挑むわけですよ。
中に入ってみると、若くてイケメンな人やお洒落な人も結構な数がいる。
そんなイケメンどもが「うわぁ実物すげー可愛いな」なんてドラマでしか聞いたことがないようセリフをおっしゃってますよ。
その時思ったよ。人間容姿や身だしなみは大事だなって。
彼らを外で見かけてAVヲタなんて思わないもの。
いや、当然パンチが効いた人もいたんだけどさ。
初めてのサイン会なのに明らかに俺はそっち側に近い人間なのが切なかったり悲しかったりね。

まあ、そんなこんなで一通りサイン・握手・ポラ撮影・ゲーム大会・撮影タイムなどを済ませサイン会は終わったのだな。
スルメを手渡す時は心の中で「ﾌﾌﾌ･･･まさか今手渡されてるのがスルメだとは思うまい」とか呟いていたけどね。





それから数ヵ月後。

とあるAVメーカーの掲示板で、『サイン会で貰った印象に残っているプレゼントはなんですか？』って質問がされていて、俺がサイン会に行った女優さんが答えてました。


スルメ








いょっしゃらああああぁぁ！！！



もうね、優勝したときのタイガーウッズ並みのガッツポーズですよ。
あの時の恥ずかしさが報われたのを実感できたね。
まさに『我が生涯に一片の悔い無し』状態。


アレから随分たつけど、スルメを食べるたびに思い出すね。
多分これからも一生スルメ食うたびにこのときの記憶が蘇ってくるであろうさ。

因みに参考画像のタイガーウッズで〆