昨日のブログに書き忘れたんだけど、それと絡めて『嘘』についてのお話を。


昨日のお昼にさ、録画しておいたドラマ『絶対彼氏』のＳＰを見たのね。
まあ、そんなに悪くも無く中々良い出来だと思い、その後２ちゃんねるのドラマｽﾚを覗きにいったのですよ。
他の人の感想も気になったので。

もうね、罵詈雑言の嵐でしたよｗ
いや、ちょっと大げさだな。
取り合えず多くの感想が『見なきゃ良かった』『ＳＰやる必要がない』『内容が鬱過ぎ』とかなのさ。
ようはこのドラマが好きだった人の多くがガッカリしたって事なんだろうねい。

以下ネタバレ的なものも含むので、見ていない＆これから見たい人はスルーしてね。













この『絶対彼氏』ってドラマ、理想の恋人な人型ロボットと女の子の話なんですな。
んでまあ、現実的な考えをしちゃえばお互いが好きであっても恋愛は「無理なんじゃない？」ってわかるわけじゃないですか。
その通り、連ドラの時の最終回で二人は結ばれないエンドになったわけですよ。

そして今回のＳＰ。
結果的に連ドラの最終回と同じ結論で終わる事になるのね。
それも最終回よりも残酷な形で。

それがファンの反感を買ったようなのだな。
俺は別にこれでイイじゃないのと思ったんだけど。

多分、原作が少女漫画なのもあるしイケメン俳優が出ているのもあって、ドラマのファンは女性が多いんじゃないかな。
どうにもその女性陣には納得がいかなかったようなのだね。
そのロボットと女性が結ばれなかったのが。

俺はそんな『納得できない！』って書き込みを見ながら「ムチャ言いますなあｗ」とか生暖かい目で見ていたんですよ。
だって現実問題、ロボットと恋愛は無理だろうしさ。


だけどさ、とある書き込みを読んでハッとさせられたんだよね。
意訳するとこんな感じ。


『ドラマ製作者は視聴者が見たがってたものを全くわかっていない』
『連ドラの時と同じ結論をもう1度見たかったわけじゃない』
『所詮ドラマなんて作り物の話』
『理想のロボットの彼氏なんて居ないし実際なら恋愛になんかならないのもわかっている』
『だからこそおとぎ話として二人の恋愛が成り立ってもイイじゃないか』
『そのおとぎ話をいかに本当っぽく見せるかをやるのが脚本や演出じゃないのか』
『元々ありえない「ロボットの彼氏」を出しているくせに、結論だけ妙に現実的にされても萎えるだけ』


「ああ、あるほどなぁ」って素直に感心しちゃいましたね。
そらそうだ。
ロボットの彼氏なんて居ないし、その居ない物で『現実的に考えたらこんな結論になるでしょ？』ってされても見ている人は反発するわな。
そうじゃねえ。そうじゃねえよと感じるのも確かだ。



ＡＶとかでもそうじゃないの。
作品の殆どが現実とは違う作り物ですわ。

恋愛物でも実際恋愛しているわけでもなし。
陵辱物だって実際に陵辱するわけじゃない。
ドキュメンタリー風に撮ってはいても、実際のドキュメントでもないしね。
最近多い中出し物だって多くが擬似さ。

ようは見ている人に『どう見せたいか』に拘り演出するのが作品になるわけじゃないの。
それはＡＶであっても映画であってもドラマであってもさ。
どんな『嘘』にも見せ方によって説得力なんてものは作り出せるんですよ。
そこを逃げて、現実路線をしたり、嘘を嘘としてしか見せれないのは、作る側の怠慢でしかないと言われれば一理あんだよね。


ＡＶの中出し物なんかさ、見ている方も殆どが嘘だってわかっているし、映像見て「オイオイ、ゴム見えとるがなｗｗｗ」って呆れる事も多いわけですよ。
（まあ、実際自分が気に入ってる女優さんが実際に本当の中出しなんかやってたら、それはそれで凹んだりするんだけどねｗ）
擬似でしか中出し物出来ないのに、それでも作りたいなら精一杯擬似を隠す努力しなきゃさ。
見ているこっちは萎えるだけなんですよ。
もうちょっと上手く嘘付いてくれよって。
上手く嘘付けないなら最初からやらんでくれよって。


前にさ、ＡＶ男優の黒田なんちゃらって人が監督やった作品を見たのね。
内容は自分の妹をＡＶに出演させるって物凄い鬼畜感満載なんだけどさｗ
見る人誰もが「そら嘘だろｗ」って思う中、監督は実に丁寧にしっかりと妹をＡＶに出す為のプロセスを見せていくのさ。
嘘だと最初から思っている何人かでも「え・・・もしや・・・？」って気持ちにさせるためにね。
そしてその妹は出演する事になって絡みをするわけだけども、その頃になったら見ている側は凹むと言うか鬱になるわけですよ。
「あーなんか嫌なもん見ちゃったなあ」って。
そして最後に・・・実は妹じゃありませんよってのを視聴者に提示してやっと安堵させてもらえたりね。
見ていて素直に「やるなあ、このロリ好きＡＶ男優めｗ」って感心させてもらいましたよ。
もう数年前の作品だけどね。


作り物の『嘘』でもさ、その見せ方によっては一瞬でも引き込まれるし感動も出来たりする。
その努力が見えたとき、視聴者側も幸せに感じたりするんだなと思ったりさ。
それは「リアルにしろ」って意味じゃなく、この作品を見ている人達にどんな気持ちになって欲しいかって事でね。
どうせ嘘なら見ている方も楽しませて欲しいじゃないの。


俺としてはそんなにハードルの高い事は書いていないつもりなんだけど、実際に作品つくりしている人にはキツイ要求なのかね？
でも頑張って欲しいなあ。