俺のｶｰﾁｬﾝの飯は基本的に不味い。

いや、不味いってのは正しくないかも知れない。
正確には俺の口に合わないって感じか。

とにかく味付けが大雑把なの。
そしてやけに塩辛い。
まあ、北海道の人なので濃い味付けはしょうがないのかもね。


そんなｶｰﾁｬﾝの飯なので美味しいとあまり褒めた事が無いんだ。
だって美味しくないんだもの。
これこそしょうがないとしか言い様がない。
しかし口に出して批判すると「じゃあもう食べるな！」って切れられるので我慢をして食う。
食うしかない少年時代だった。


でもたまに美味しいの作ったりするじゃない？
そうしたらやっぱ褒めるわけさ。こんな俺でもね。
「あーこれ美味しいわ」
褒め言葉を滅多に頂かないせいかしら。
そっからｶｰﾁｬﾝの怒涛の『褒めた料理を頻繁に出す』悪い癖が出るんだ。

居酒屋やってたせいか、ｶｰﾁｬﾝの作るだし汁のお茶漬けが俺は好きなのね。
旨い旨いと褒めたらさ・・・一週間出てきたからねｗ
「今日は具を変えてみた」って言われても茶漬けは茶漬けだから。
危うく好きだった茶漬けが嫌いになるところだったわ。


そんなｶｰﾁｬﾝだが、今は月に1回俺の家に来るようになっている。
その時に野菜やらを持ってきてくれるんだが、料理を作ってくれたりもするんだ。
俺は仕事で家にいないんだけど、帰ってきたらオカズが作ってあったりしてね。




去年さ、ｶｰﾁｬﾝが初めて作ったっていうモツ鍋を俺はスゲー旨かったよって褒めたのね。
実際に旨かったんだけどさ。


でもさ、それ以来いつも家に帰ったらモツ鍋が置いてあるのはどうかと思うんだｗｗｗ
もうそろそろ俺が飽きているって事に気づくべきだと思うんだｗｗｗ


俺を喜ばせようって気持ちは素直に嬉しいんだ。
事実旨いし食費も浮くしね。
だけどｶｰﾁｬﾝ、俺の生涯のモツ摂取量はもうそろそろ終了だと思うんだ。
毎回俺もお礼の電話で「おいしかったっす」と褒めるのもいけないんだろうけどさ。


さて、どう言ったら毎月のモツ鍋がストップするのであろうや。