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2008/09/21
22:22:14
水曜日、仕事から帰宅すると兄者から電話が掛かってきた。

兄者「あ、もしもし?」
俺様「こんばんわです、丁度帰ってきたところですよw」
兄者「そっか悪いね。・・・」

兄者が黙る。

俺様「・・・どうしました?」
兄者「・・・いや、すまない。・・・○○がさ・・・もうダメっぽいんだ・・・」

○○は犬の名前ね。

周りの人から『生粋のドS』『暴君ネロの生まれ変わり』『悪魔の皮を被った鬼』とまで言われた兄者が涙声になっている。
それだけで相当やばい事は即座に理解した。

兄者「・・・それでさ・・・今からこっち来れるか?・・・アイツの友達ってお前くらいしか居ないからさ・・・」
俺様「・・・今からすぐに行きます」




元々、兄者が飼っている犬は貰いもんなの。
15年ほど前に兄者の友人からね。

当時、『動物のお医者さん』って漫画の影響もあってシベリアン・ハスキーがブームになったの覚えているかな?
色んな家でシベリアン・ハスキー飼ってたんだよね。
兄者の友人(20代前半女性)もご多分に漏れずって感じで買ったみたいなんだけど、止せば良いのに家の中で飼う事にしたの。
一日だけ頼まれて俺が預かった事があったんだけど、もうねシベリアン・ハスキーの仔犬は反則級の可愛さなのよ。
小さくてコロコロしてんのに顔だけ生意気な面してんの。
そのくせ甘えん坊で1人で寝かせようとするとキュンキュン泣いちゃうしさ。
おもくそ布団にションベンされたけど一緒に寝ましたよ。
本当に可愛かったな。注射打って大きくならないようにしたくなったもの。


そして数ヵ月後。
飼い主の友人は自分の甘さを思い知った。

シベリアン・ハスキーってのは、実は物凄く飼うのが大変な部類の犬なんですよ。
やんちゃだし甘えん坊だし躾も相当難しい。(レトリバーとかの従順な犬に比べてね)
そのうえソリ犬として使われるのも分かるように、力も強いし引っ張るしで散歩も大変なのさ。
そのせいで一時期ブームに乗り多くの買った人が飼いきれなくなり、沢山のシベリアン・ハスキーが捨てられ野良化するのが問題にもなったりしてたの。

そして兄者の友人も飼いきれなくなった。
理由は彼氏ができて同棲するのでとか言ってたらしいが、どう言い訳しても見捨てる事には変わりない。
兄者に相談した時も、保健所に渡す事が前提での相談だったらしいしさ。
そこで兄者が「ふざけんな俺が飼う」と決めた。
因みにこの件を境に兄者は友人と縁を切った。

犬を預かる日、俺が運転手で一緒に友人の家に行ったんだけど酷い有様だった。
久々に会った犬はすっかり成犬になってたんだけど、やせっぽちで部屋は汚れまくりでノミだらけ。
俺の脚にまでノミが上がってくるのが見えるくらいの数なんだもの。
部屋も躾もちゃんとしていなかったのか、壁は傷だらけだし床も掘った後のようなものが幾つもあった。
散歩もロクにしないことでストレスも相当だったんだろうな。

こうして兄者の犬になった。
兄者は当時住んでたアパートでは犬を飼えないので引越しまでして育てた。
前の飼い主が家の中で飼っていたため、それに合わせて同じように中で飼う事にした。
産まれてからずっと家の中で育てられてるのに、いきなりこっちの事情で外で飼うことにしたら可愛そうだって事でね。
こうやって14年、兄者の犬として飼われ続けてた。

兄者のドS全開の躾と水飴のような過保護な愛情で育てられた犬は、ハスキー犬の平均寿命を超えても元気だった。
もう人間の年齢だと相当のおじいちゃんなんだろうけど、相変わらずやんちゃでアホで甘えん坊だった。
俺が遊びに行くと、狼の血がそうさせるのかウルフダンスで歓迎してくれたっけ。
「他の犬とも仲良くしないから(自分を人間と思っているので犬が近寄ってきても無視するらしい)友達はお前くらいだなw」
兄者に良く言われてたっけ。






家に着くと、犬は横に寝そべってた。
もう立ち上がる力も無いんだと。

前日までは元気に散歩もしていたのに、仕事から帰ってきたらグッタリしてたらしい。
急いで獣医を呼んだら熱が39℃を超えていて「後3日程が限界です」と言われたらしい。
熱の理由は良くわからないけど、獣医が言うには急にじゃなく前から熱はあったんじゃないかとの事。
限界が来て倒れてしまったんじゃないかって話だった。
兄者は悔しそうに「今回来てもらったのは何時も行く獣医さんじゃないんだよ。倒れる前日も病院に連れて行ったのに熱なんか一度も測らないところだったんだ・・・。セカンドオピニオンの事とか考えてた矢先だったんだよなあ・・・」と言っていた。

犬は意識がしっかりしていたので俺の顔を見ると少しだけ息が荒くなった。
「良かったなー○○。来てくれぜーw」
身体は動かないけど目だけキョロキョロさせ息だけを必死にしていたんだ。
ヒューヒューって。

それから

熱を下げるために団扇であおいだりアイスノンを腋に挟んだり、ポカリ飲ませたりして励ました。
なんか分からんけど涙も出るらしく拭いてあげたりね。
兄者がちょっとトイレ行くと、必死に起き上がろうとしたりヒューヒューヒューって必死に鳴こうとした。
「行かないで。行かないで」そう訴えるように動かない身体をゆすって起き上がろうとしてた。
「大丈夫だってw直ぐに戻ってくるからさ」
涙がポロポロ出てきた。

14歳だし頑張れとか簡単に言えないや。
でもこんな形でバイバイは勘弁してくれ・・・。
治そう。そんで死ぬ時は老衰で安らかに逝こう。
もうそれ以上は望めなかった。

お前は幸せだな。
こんな大事に愛され育ててもらって。
前の飼い主だったらこんな歳まで生きてられなかったぞ?
だからご主人様泣かせるな。
ついでに俺も泣かせるな。
もうちょっとご奉公しろ兄者のために。
生きてさえいれば良いから。



明日も仕事だしもう帰りなと兄者に言われて帰宅する事に。
何かあったら連絡するからって言われたしね。
「明日も会いに来るからな」と犬に言って後にした。











翌日、兄者から電話が。






「熱下がったぞ!医者が『信じられない、逆に熱が下がりすぎてる!』って言われたぞ!!取り合えず山は越したみたいだからひとまず安心してくれ!!!」







いよっしゃああああああ!!!!




アイツ爺ちゃんのくせに頑張ったよ。
すげーやマジで。
犬から奇跡見せさせられるとは思わなかったw


現在、まだ1人で立ち上がれないものの、上半身は起こせるまでに回復しちゃってますよ。
飯もバクバク食ってますわw
まだまだ完全回復までは遠いけど、後はのんびりやっていくしかないね。
現在の兄者は「目標は20歳」と力強く言ってましたわ。
あと5年ちょっと。アイツならできる。


ブログ読んで気になってた人も居たかもしれないので、改めて御心配おかけしましたと言わせていただくよ。


命ってすげーよ。

プロフィール

まじれす先生

Author:まじれす先生
40代に突入してしまったおっさん(薄っすら初老)のブログです。

どんな人間か箇条書きにすると
・精神的ニート
・TVっ子
・2ちゃんねるネットのメインな悲しい人
・Perfumeに嵌ってると言わざるえない
・AVヲタじゃない・・・AVに良くお世話になってるだけなんだ
(随時項目追加)

FC2プロフィールってのが出来たので一応作ってみた
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それと何かありましたら連絡はこちらのメルアドへ
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